入植者失踪を口実にエスカレートするパレスチナ人弾圧

イスラエル入植地ビジネスの代表的企業であるソーダストリーム社は、今年8月「L.A.のソーダスタイル」を謳い文句に表参道にて「日本初のソーダ専門店」を期間限定でオープンするそうです。

この間の流血が止まらないパレスチナ情勢を見ると、ソーダストリームパレスチナ占領地の入植地で生産されているにも関わらず「イスラエル製」であるという会社の主張は、右の広告写真のような「爽やかイメージ」を押し出す上で隠さざるを得なかったようです。

とりわけ6月12日に3人の入植者が失踪してから、イスラエル軍の軍事行動がエスカレートしています。イスラエルはハマースが入植者を誘拐したと主張していますが証拠は明らかになっておらず、むしろ事件を口実にハマースとファタハの統一政府樹立の合意を崩そうとしているように思われます。

8年間続く封鎖政策に苦しむガザでは、連日激しい空爆が行われ、多くの負傷者が出ています(写真は6月20日のガザ市への空爆で負傷した乳児。Ezz Al-Zanoon / APA images)。

西岸地区では自治区での軍事作戦により400人以上が逮捕・連行され、ヘブロンでは10日にわたる軍事封鎖が続いています。そうした中、2人の子供を含む6人のパレスチナ人がイスラエル軍によって不法に殺害されました。

●6月20日にはヘブロン近郊の村を襲撃したイスラエル軍が、投石で抗議する少年達の一群に実弾を乱射し、14歳のムハンマド・ドゥーディン少年を射殺しました。
Child Killed By Israeli Army Fire Near Hebron (IMEMC, 20 June 2014)

●同じく20日、カランディア難民キャンプに侵攻したイスラエル軍は、22歳のムスタファ・アスランの頭部を銃撃し、射殺しました(写真は病院に運ばれるアスランさん)。
2nd Palestinian youth dies after being shot by Israeli forces (Ma'an, 20 June 2014)

●21日には、ナブルス近郊のハレス村に侵攻したイスラエル軍は、ナージー・アベド・スーフ(60歳)の家に乱入した際、ショックで心臓発作を起こしたスーフを病院に運ぶことを拒否しました。しばらくして彼は亡くなりました。
For the 9th Consecutive Day, Israeli Forces Continue to Attack the West Bank and Launch Airstrikes on the Gaza Strip (PCHR, 21 June 2014)

●同じく21日、ヨルダン渓谷北部の自宅近くで羊を放牧していた17歳のサヘル・アブー・アルハッサン少年は、イスラエル軍が仕掛けた地雷を踏んで、爆死しました。
17-year-old dies after stepping on Jordan Valley landmine (Ma'an, 21 June 2014)

●22日には、27歳のアフマド・ハーリドがナブルスのアル・アイン難民キャンプにあるモスクへ礼拝に行く途中、イスラエル兵に射殺されました。家に帰れという兵士の命令に応じず、そのまま礼拝に向かおうとしたハーリドを兵士は至近距離から数度にわたり銃撃しました。
2 Palestinians killed in overnight raids in Ramallah and Nablus (Ma'an, 22 June 2014)

●同じく22日、ラマッラーに侵攻したイスラエル軍は、30歳のムハンマド・タリフィの頭部を狙撃し、殺害しました(写真はタリフィさんの妻と息子。Issam Rimawi / APA images)。

このような不条理を一日でも早く止めるために、占領加担商品であるソーダストリームの販売中止に何卒ご協力下さい!



【関連記事】
Six Palestinians killed in Israeli military operations
(Alternative Information Center, 22 June 2014)

【参考記事】
ソーダストリームのどこが問題?
何ができる?
ソーダストリーム回収キャンペーン:知らずに買ってしまった!という方へ
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パレスチナからのメッセージ:ソーダストリームを買わないで下さい。
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか? ―パレスチナ人にとっての入植地
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか? ―パレスチナ人にとっての入植地(その2)
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なぜソーダストリームを買ってはいけないのか?(エドワード・サイード編)