今すぐできるパレスチナ支援:ガザ虐殺を容認する外務省に抗議を!

日本政府はアメリカ政府とともに、ハマスのロケット攻撃を理由にガザで行っているジェノサイドを正当化しようとするイスラエルの戦争プロパガンダに同調し、ガザ虐殺を容認する姿勢を示し続けています。

岸田文雄外務大臣に下記のポイントを要請してください!

  • 被占領地における国際人道・人権法に対する侵害行為に関する国際調査団派遣に向けた国連人権理事会の動きに反対せず、積極的に支持して下さい。
  • ガザと西岸で行われているジェノサイドおよびアパルトヘイト犯罪に対する国際刑事裁判所の捜査を実現するための外交努力を行って下さい。
  • 国際法違反であるガザ封鎖の解除が人道危機の回避と持続的な停戦合意のために必要不可欠であることを認識して下さい。
  • ハマース敵視で一致するイスラエル・エジプトの政治主張に一方的に肩入れせず、ハマースとの外交対話を至急開始して下さい。
  • 2012年11月に結ばれた停戦合意を繰り返し破ってきたのは、圧倒的にイスラエル側であるという事実を認識して下さい。

【要請先】
外務省「御意見・御感想」

【背景情報】

・国連人権理事会は、23日、イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を非難し、人権侵害の実態を調べる国際調査団の派遣を盛り込んだ決議案を採択(賛成29、反対1、棄権17)した。しかし、日本は、「新たな調査団設立の必要性はより慎重に考慮されるべき」「国際刑事裁判所におけるさらなる訴追をもたらし得るようなアプローチは疑問である」などとして決議を棄権した。戦争犯罪の調査・訴追に反対する日本政府の姿勢は、イスラエルの犯罪行為を助長するものである。
Human Rights Council establishes Independent, International Commission of Inquiry for the Occupied Palestinian Territory
ガザ攻撃で民間人が次々に殺されている。なぜイスラエルは虐殺は繰り返すのか。(2014年7月12日、伊藤和子

岸信夫副外相は、中東諸国訪問中の24日、ネタニヤフ首相と会談し、「イスラエル政府の停戦受け入れの決定を評価する一方、ハマスがこれに応じなかったことは極めて残念」との意見を伝え、イスラエルがハマースの停戦案を拒否したことについては触れなかった。また、ハマスのロケット攻撃を非難する一方で、イスラエルには「停戦実現への勇気ある決断」を要請するに留め、実質的に虐殺継続を容認する姿勢を示した。
岸外務副大臣によるネタニヤフ・イスラエル首相表敬

イスラエル軍のガザ攻撃の根拠として、「エジプト停戦案をイスラエルが受諾したにも関わらず、ハマースが拒否した」ことがメディア等でも流布されている。しかし、エジプト停戦案は、アメリカ・イギリスの働きかけの下、ハマースの頭越しにイスラエル・エジプトの間で事前に調整された不公平な内容であることが指摘されている。
How US and Blair plotted ‘ceasefire’ scam (Jonathan Cook, Jul 16, 2014)
【ガザ】封鎖の解除なき停戦など要らない/岡真理さん から

・エジプト停戦案において、ハマースが掲げる最大要求項目であるガザ封鎖解除は、「治安状況が安定すれば」という条件によって事実上拒否されている。これは2012年11月に結ばれた停戦合意からの大きな後退である。他方、ハマースは、ほぼ同時期に、トルコ、カタールの仲介により、封鎖解除や、すでに合意済みのパレスチナ人政治囚の解放などを織り込んだ停戦案を明らかにしているが、イスラエルはこの停戦案の受諾を拒否している。このことを日本のメディアは報じていない。
Hamas did not reject a ceasefire, Israel did (Electronic Intifada, Jul 15, 2014)
【ガザ】ハマース提案の10年間の休戦協定案

・以下のグラフからも明らかなように、2012年11月21日の停戦合意を破ってきたのは圧倒的にイスラエル側である。


Infographic: Who violates ceasefires more, Israelis or Palestinians? (Electronic Intifada, Jul 24, 2014)