ソーダストリームを通してイスラエル入植地問題を考える!

東京で行われた公開学習会(7月13日、日本キリスト教会館)の参加者の方から報告をいただいたので、以下、紹介したいと思います。

公開学習会『「ソーダストリーム」から見えるイスラエル入植地問題』に参加しました。最初のセッションでは、イスラエルへの出店を計画していた「無印良品」へのキャンペーンや、被占領ヨルダン川西岸地区死海の資源で製造されるアハバ製品の販売中止要請など、地道なBDSキャンペーンを展開してきた「パレスチナの平和を考える会」から、BDSキャンペーンがパレスチナで呼びかけられた背景やその目標設定、国際的応答、会での取り組みなどが紹介されました。

第二のセッションでは、エルサレムパレスチナBDS全国委員会のズィヤードさんが、スカイプのヴィデオ通話で、世界中で勝利を獲得してきているBDS運動の快挙を語られました。質疑応答では、ボイコット運動に対する批判をどう考えるか、あるいは学術・文化ボイコット運動への関与、また、彼が言及したタイや韓国のBDS運動についての質問に答えながら、ズィヤードさんは、「BDS運動の東アジア・ブロックの連携を模索したい」と語られました。

最後のセッションでは、主催団体の「ミーダーン」の方から、「ソーダストリーム」の輸入元、シナジートレーディングによる販売促進リーフレットで宣伝されている「エコ」と「お得」という表現の欺瞞性について指摘がありました。日本における炭酸飲料生産量と家庭での消費額の調査データを引用し、誇大広告ではないかとの疑義が呈されました。

閉会前に、「ソーダストリーム」販売店舗(伊勢丹本店)訪問が呼びかけられ、8人が参加しました。実演の担当者は「ソーダストリーム」がヨーロッパでつくられていると説明されていたようで、「ソーダストリームの工場は、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区に建設されたマアレ・アドミーム入植地にある」と言うと、聞いたこともないであろうそれらの固有名詞に当惑されていました。

その後、売り場に来られた責任者の方に「伊勢丹のイメージを害するのじゃない?」と訊くと、「イメージを害することより、お客さまが懸念を抱く商品を販売することの方が問題です。現時点では、この商品の販売を中止するほどの問題があるとは考えておりませんが、皆さんのご意見は今後の判断の参考にさせていただきます」との丁寧な応答がありました。ソーダストリームに何らかの問題があるということは把握されているようでした。「お客さまが懸念を抱く商品を販売することの問題」はその後どうなったか、伊勢丹本店に見に行きたいと思います。


■参考
ソーダストリームのどこが問題?
何ができる?
ソーダストリーム回収キャンペーン:知らずに買ってしまった!という方へ