奈良本英佑さん(法政大学名誉教授)からの賛同メッセージ

エルサレムからジェリコにクルマで向かうと、車窓の両側に、ゴツゴツした茶色の丘陵地が広がる。所々に粗末なテントが見え、その周りをヒツジが歩いていたりする。先祖代々、伝統的な遊牧生活を送るベドウィンの人々だ。この一画に、最大のイスラエル人入植地のひとつ「マアレ・アドミーム」があり、付属の工業団地が「ミショール・アドミーム」と呼ばれる。ソーダ・ストリームがここで造られていること、この入植地がベドウィンを追い出して造成されたことを知る人は少ない。だが、この便利な炭酸飲料製造器の裏に、強権を以て生活の場を奪われた人々が居ることを知れば、「買いたくないな」と思うのが人情というものではないか。