オクスファム・イタリア、ソーダストリームとの関係を理由に著名なラジオ・パーソナリティとの提携を中止
イタリアで、ソーダストリームのマーケティング戦略に対する草の根のキャンペーンが成果を産み続けています。イタリアのストップ・ソーダストリーム・キャンペーンからの要請に応え、オクスファム・イタリアは、ソーダストリーム・イタリア支社の「宣伝大使」であるパオラ・マウゲーリ(右の写真)との契約を打ち切りました。
早速、オクスファム・イタリアは、パオラ・マウゲーリ主演の宣伝ビデオをウェブサイトから削除しました。彼女は、有名なラジオ・パーソナリティであり、『My Life at zero impact』という本の著者でもあります。オクスファムは、キャンペーンからの要望の通り、彼らの決定の理由をマウゲーリに伝え、ソーダストリームとの協力関係を中止するよう要請したことを明らかにしました。
オクスファム・イタリアの事務局長ロベルト・バルビエリは、次のように述べることで組織の立場を改めて明確にしました。「被占領地における入植地は、国際法違反であり、中東地域における公正かつ持続的、安定的な平和の実現に対する主要な障害の一つであると考えられるので、そこで作られた製品の売買に反対します。そうした製品の販売は入植地の存在を正当化しようとする手段であると考えられます」。
オクスファムが彼らの立場を明確に示したのは、これが初めてのことではありません。
2009年、オクスファム・インターナショナルは、「セックス・アンド・シティ」のスター女優クリスティン・デイヴィスとの契約を打ち切りました。彼女が、西岸地区のミツペ・シャローム入植地で工場を操業している化粧品会社アハバのスポークスパーソンをしていたことがその理由でした。
オクスファム・イタリアによる要請は、パオラ・マウゲーリに対して、人権侵害によって作られた製品の宣伝を止めるよう説得する一連の試みの一つに過ぎません。
以前には、イタリア各地からの800人を越える署名を付した手紙が、パオラ・マウゲーリに送られ、ソーダストリームとの協力関係の中止が求められました。署名者は、高く評価されている彼女の環境問題への関与が、パレスチナ人の基本的人権の否定によって利益を得ている会社によって、「環境にやさしい」イメージを装うためにに利用されることを容認してはならないと訴えました。
去る9月には、イスラエルの菜食主義者達が、自身も熱心な菜食主義者であるマウゲーリに手紙を送り、ソーダストリームの宣伝に関わることは、パレスチナの人びとへのイスラエルの「犯罪行為に対する彼らの共犯関係を、エコロジーのイメージで覆い隠すこと(green-washin)であると看做さざるを得ない」と指摘しました。
また、マウゲーリは、スウェーデン・パレスチナ連帯協会からも手紙を受け取っています。手紙の中で協会の代表アンナ・ウェスターは次のように述べています。「すべての製品パッケージが人権侵害に関わっているような企業の活動を宣伝することは、到底倫理的とは言えません」。
ニュースソース:Oxfam Italy cuts ties with Paola Maugeri over involvement with Sodastream
マアレ・アドミーム入植地の拡大(写真後方)のために立ち退きを迫られているベドウィンの村。イスラエルによって家屋の改修、水道・電気の整備が禁じられている。(2012年6月)