占領加担を誤魔化すために環境運動を利用するソーダストリーム社

毎年4月22日を中心として、「アースデイ」を掲げたイベントが世界各地で行われています。日本でも全国10か所以上で開催されています。

この国際的環境運動をソーダストリーム社は、パレスチナ占領地における人権侵害と環境破壊への関与を誤魔化すために利用しようとしています。

この4月からソーダストリーム社は、アースデイ運動を推進する米国の「アースデイ・ネットワーク」と提携し、廃棄プラスチックによる海洋汚染をテーマとした「秘密の大陸」キャンペーンを開始しています。(「秘密の大陸」キャンペーン日本語サイト

また、カナダでは、ソーダストリーム社がアースデイの関連イベントのスポンサーになっています。

こうした動きに対し、「イスラエルの占領を終わらせるための全米ネットワーク」は、ソーダストリーム社がパレスチナ被占領地で工場を操業し、イスラエルの入植政策を支持する一方で、「エコ」を売り文句にする欺瞞性を厳しく批判し、アースデイ・ネットワークの幹部宛にソーダストリーム社との提携中止を要請するメール送付キャンペーンを開始しています(Say No to Greenwashing Occupation!)。

すでに、「秘密の大陸」キャンペーンサイトから「アースデイ・ネットワーク」のロゴマーク(右図の中央)が消去されるなど、占領政策に反対する市民の声は効果を見せ始めています。メール送付キャンペーンは英文ですが、ぜひご協力ください!(日本語訳を末尾に掲載しています)

なお、ソーダストリーム社の日本支社である「ソーダ・ストリーム株式会社」代表取締役笈川義徳)も、日本語版キャンペーンサイト立ち上げに際し、「Earth Day (アースデイ) にちなんでThe Secret Continent (秘密の大陸) キャンペーン、スタートです!」などとエコ僭称路線を踏襲しています。人権意識の高いアースデイ関係者にとっては大変迷惑な話でしょう。

しかし、今年のアースデイの日本各地でのイベントにソーダストリームが公式参加したということはないようです。これまでの輸入代理店であったシナジートレーディング社のソーダストリーム事業撤退を受け、急遽設立された日本支社が業務を4月から引き継いだばかりという事情もあると思われます。いずれにせよ、今後、日本でのアースデイをはじめとした「エコ・イベント」に、協賛企業等のかたちでソーダストリームがちゃっかりと紛れ込むことのないよう、厳重注意が必要です。もし、そのような情報がありましたら、ぜひ「ストップ!ソーダストリーム」キャンペーン宛にご通報ください。

Say No to Greenwashing Occupation!
アースデイ・ネットワークへの要請メール日本語訳
ソーダストリームとの提携を中止してください

アースデイ・ネットワークが「秘密の大陸」キャンペーンにおけるソーダストリーム社との提携を中止し、アースデイのスポンサーからソーダストリーム社を外すことを要請するために、メールを書かせていただきます。

ソーダストリーム社は、環境にやさしい企業であると自称していますが、パレスチナ西岸地区の違法入植地に工場を持つことで、イスラエルの軍事占領がもたらす環境破壊に加担しています。たとえば、何十万本ものオリーブの木の伐採や水資源の浪費、パレスチナ人の土地の汚染といったことがあります。

ソーダストリームとの提携を中止してください。そのことで、占領と人権侵害によって利益を得ている企業に、国際的環境運動にかかわる資格がないというメッセージを伝えてください。

【参考記事】
ソーダストリームのどこが問題?
何ができる?
ソーダストリーム回収キャンペーン:知らずに買ってしまった!という方へ
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【お薦め動画】
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