ソロス・ファンドがソーダストリームから資本引揚げ!

ガザにおけるイスラエル軍によるパレスチナ人殺戮が続くなか、投資家ジョージ・ソロスが会長を務めるソロス・ファンド・マネジメントは、違法イスラエル入植地で工場を操業するソーダストリーム社の株をすべて売却したことを明らかにしました。
ソロス・ファンド:ソーダストリーム株、もはや保有せずブルームバーグ、8月5日)

今年5月、ソロス・ファンド・マネジメントは第1四半期の間に、55万株(約2400万ドル)のソーダストリーム社株を購入したことを明らかにしていました。以来、同ファンドはイスラエル戦争犯罪に投資しているとして国際的な批判にさらされていました。サウジアラビアの「ナショナル」紙の報道によると、ソロス・ファンドは、イスラエルの占領や入植地に関わる企業への投資についてEUが定めたようなガイドラインを策定する予定だとのことです。
Soros fund drops shares in Israel’s SodaStream (National, Aug 2, 2014)

今年に入り、占領協力企業からの資本引揚げが相次いでいます。1月にはオランダの年金基金PGGMとデンマーク銀行が、入植活動に関わるイスラエルの銀行から資金を引き揚げることを決めました。また、ノルウェーの政府系年金基金が、入植地建設に関わるイスラエル企業のアフリカ・イスラエル社からの投資引揚げを決定しました。
Norwegian Government Pension Fund And Danish Bank Exclude Two Israeli Companies (Palestinian Grassroots Anti-apartheid Wall Campaign, Feb 3, 2014)

また5月には、ビル・ゲイツが会長を務めるゲイツ・ファンデーションが、占領協力企業であるイギリスの民間軍事会社G4Sから資金を引き揚げたことを明らかにしました。G4Sは、イスラエル刑務局と契約をしており、パレスチナ人政治囚を収容している6つの刑務所の警備や運営を担っています。昨年6月、G4S社の株1億8千万ドルをゲイツ・ファンデーションが購入して以来、パレスチナ人政治囚のハンガーストライキと連動して広範な抗議運動が行われた結果でした。
Bill Gates sells entire stake in G4S (Telegraph, Aug 5, 2014)

さらに6月には合同メソジスト教会アメリカ)がG4S社からの、アメリカ合衆国長老教会がキャタピラーヒューレット・パッカードモトローラ・ソリューションズという代表的占領加担企業からの資本引揚げをそれぞれ決議しました。
アメリカ長老教会が占領加担企業からの資本引揚げを決議

ビル・ゲイツジョージ・ソロスパレスチナ人の人権に深く関心を寄せているとは思えませんが、現在のイスラエル政府の行っている民族浄化政策が、グローバル資本の論理においてさえ、許容しがたいレベルに達しているということであり、また、国際的なBDS運動の影響力が無視しがたいものとなりつつあるということだといえるでしょう。

日本でもソーダストリームを販売している企業に、占領政策への加担をやめるよう販売中止の要請を集中させて下さい!


【参考記事】
ソーダストリームのどこが問題?
何ができる?
ソーダストリーム回収キャンペーン:知らずに買ってしまった!という方へ
ソーダストリームが違反している可能性のある国内法規

【お薦め動画】
パレスチナからのメッセージ:ソーダストリームを買わないで下さい。
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか? ―パレスチナ人にとっての入植地
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか? ―パレスチナ人にとっての入植地(その2)
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか?(その3)
なぜソーダストリームを買ってはいけないのか?(エドワード・サイード編)