アメリカの巨大年金ファンドがソーダストリーム社への投資資金を引き揚げ

すでに先月のニュースですが、アメリカの大学教職員の年金基金であるTIAA-CREF(米国大学教職員年金・保険基金)が、ソーダストリームから資本引揚げをしたことが明らかになっています。

TIAA-CREFは、ニューヨーク株式市場で取引高において最大の機関投資家とされており(2004年の情報)、ウィキペディアによると、2012年3月の運用資産総額は4870億米ドル(約40兆円)という、巨大ファンドです。

そのTIAA-CREFは、今年の3月段階で、9,444,292米ドル(約9億円)分のソーダストリーム社の株を保有していましたが、今年度の株主総会を前にして、すべての株を売却していることが判明しました。

株主総会においては、事前に200人以上の株主が、パレスチナ人に対する深刻な人権侵害に関わっている企業からの資本引揚げを行う決議をするよう提起していたにも関わらず、議案から外されたため、当日、全米10数か所のTIAA-CREFの事務所前で抗議行動が行われることになっていました。

TIAA-CREFは、昨年、多くの市民からの要請を受け、パレスチナ人の家屋破壊に使われている巨大ブルドーザーをイスラエル軍に納入しているキャタピラー社の株式をすべて売却しています。イスラエル占領政策に加担する企業から資本引揚げを行うのは、今回のソーダストリーム社で、2社目ということになります。

ナスダックに上場しているソーダストリーム社の株価は、この1年ほど、同社の宣伝攻勢が功を奏し、上昇傾向にあります。そうした中での巨大年金ファンドによる資本引揚げは、違法入植地への関与による同社の「社会的破産」を示すものだと、アメリカの「ウィ・ディヴェスト・キャンペーン」シドニー・レヴィ氏は述べています。


■参考
Victory! US pension fund giant TIAA-CREF drops SodaStream stock
ソーダストリームのどこが問題?
何ができる?
ソーダストリーム回収キャンペーン:知らずに買ってしまった!という方へ